整骨院・接骨院・鍼灸院 経営コンサルティング | 治療院総研.COM - 船井総研

 

整骨院は評価制度で人を育てなさい!~人を育てる評価制度、導入のポイント~

 

■評価制度の導入が重要課題になっている整骨院業界

 

 最近の整骨院業界では、従来のような独立開業といった考え方だけではなく、一生雇われて勤務をする人たちが増えてきています。その人たちを受け入れる組織としては、評価制度は不可欠になっています。
また、人を雇って経営している整骨院が、長く定着してもらうために職場の整備を進めてきているため、従業員から選ばれる職場としても評価制度が重要になってきています。

 正直言って、評価制度はわかりにくく、ある程度の専門知識が必要になるため、整骨院経営者さんの頭を悩ます問題かもしれません。しかし、評価制度の導入は避けて通れない問題です。それは上記で述べた理由以外に、「人材育成」にも関係しているからです。多くの整骨院経営者さんが、人材育成を課題とし、日々色々な取り組みをされていることかと思います。朝練習、夜練習、研修、セミナーなど、たくさんのことをやられていることでしょう。

 しかし、なかなか思うように成果が挙がっていない整骨院が多いのではないでしょうか。それは、教育するための方法に取り組んで入るものの、成長についての定義や成長を促すモチベーションアップの仕組みなどが曖昧になっているからだと考えられます。

 

■人材育成がうまくいかない3つの理由

 

(1)成長のイメージを明示していない

 人材育成に取り組んではいるもののうまく人が育たない理由には、大きく3つのものがあります。
 1つ目は、成長の定義がなされていないというものです。経営者は、常に従業員に対して成長を求めています。普段から「成長しろ!」と声をかけている人も多いのではないでしょうか。ここで考えていただきたいのが、そもそも「成長」とは一体何を意味しているのかということです。もし、経営者と従業員で成長についての共有のイメージが持てていなければ、従業員が思うように成長しないというストレスはいつまで経っても消えないことでしょう。これは考えてみればよくわかると思います。

 そこで、大切なことは、まずは経営者自身が、「会社が従業員に求める成長」を明確にすることです。それも、ステージごとの成長イメージです。新人に始まり、中堅社員、院長などの管理職というようにそれぞれのレベルで会社が求める成長を定義します。そして、それを従業員にも明示し、理解してもらいます。

 こうなってはじめて、経営者と従業員が「成長」について話ができるようになります。どうですか?みなさんの職場では成長について共有のイメージが持てていますか。もし、イメージを持てずに教育をしているのであれば、一旦教育をストップし、成長のイメージを明確にすることをお勧めします。

 

 

(2)成長の方法を提示していない

 さて、次に人材育成がうまくいかない2つ目の理由です。これは、成長の仕方を個人任せにしてしまっていることです。先ほどの1つ目の理由で述べましたが、多くの整骨院では成長のイメージが明確になっていないために、教育方法もあいまいです。

 成長した後の目指す姿が明確になっていなければ、教育方法もあいまいになってしまうということも仕方のないことと言えます。その結果、教育の仕方は個人任せになってしまい、教育の品質やスピードにばらつきが出ることになります。そして、経営者は自社の人材育成に悩むことになってしまうのです。

 そこで、経営者はステージごとの目指すべき成長イメージを定義したら、そこに向かうための教育を従業員に提供するようにします。個人個人に成長の方法を任せるのではなく、最も確実な教育方法を会社側が提供します。具体的には教育カリキュラムを作るのがいいでしょう。目指すべき成長イメージが明確なので、この教育カリキュラムは、具体的な内容になっていきます。

 

 

(3)スタッフの成長と院の評価が連動していない

 最後に、人材育成で成果が挙がらない3つ目の理由です。これは、成長することが、会社や整骨院からの評価に結びつかない点です。もちろん、人間は根本的には自分のために成長したいと思うものです。この業界に入った施術者は、技術を向上させ、コミュニケーション能力も磨いていい治療家になりたいと思っていることでしょう。

 その一方で、組織で働くのであれば、自分の成長や活躍が組織から評価されているということは重要な問題です。自らの成長が組織から評価されているのでれば、更に成長したいという気持ちが強くなるでしょう。逆に、自分が一生懸命努力して成長したとしても、それが組織から評価されないのであれば、成長意欲は薄れてしまうのも無理のないことです。

 多くの整骨院では、従業員に対して成長を促すことはしても、従業員の成長と会社の評価が連動していない状態になっているところがまだまだあります。そのために、従業員は成長意欲がそがれてしまうことになるのです。これが人材育成を妨げている3つ目の理由です。

 

■人事評価制度で人を育てる

 

 ここまでで、整骨院において人材育成がなかなか進まない3つの理由をみてきました。次に、評価制度を導入することで人材を育てるためのコツ、ポイントをお伝えします。ここで述べるポイントは、上記で見てきた人が育たない3つの理由を、評価制度の導入で無くしていくことです。


(1)成長を定義する~各ポジションの役割と成果を明確にする~

 一般的に、整骨院の組織では一般→主任→副院長→院長→エリアマネージャー(スーパーバイザー)→部長などのポジションがあります。経営者としては、従業員にはいち早く次のポジションに進んで成長してほしいと思っていることでしょう。評価制度の導入に際しては、まずは各ポジションに求める役割と成果を明確にすることが大切です。役割と成果を明確にし、それを基準に評価をしていくようにします。

 これは、従業員に、求める成長を明示することに他なりません。たとえば、院長であればどのような役割と成果が求められているのかということを示すことです。

 さて、実際に求める役割、成果を決める際には、定量面、及び定性面の二つから考えるのがよいと言えます。定量とは、数字で表すことができるものです。たとえば、売上金額、リピート率、施術人数、利益額などです。これに対し、定性とは数字で表すことができないもので、患者さんへの対応、組織における人との関わり合いや姿勢などを意味します。定量及び定性という両面で役割を決めることで、バランスよく育ってもらうことができます。

 このように各ポジションが何を求められているかが明確になる、つまり会社が求める成長を明確にすることで、従業員にとっては努力がしやすくなり、結果的に成長しやすくなります。

 

 

(2)求める成長に合わせて教育制度も整備する

 評価制度の導入を通して各ポジションに求める役割が明確になったら、次にはそこに至るまでの方法を会社が示すことが大切です。具体的には、その役割が果たせるようになるために、会社側が教育制度を整備します。ここでいう教育制度とは、一般的な教育というよりも、各ポジションで成果を出すために必要な能力を身に付けるための段階的な教育です。

 たとえば、主任になるためには、主任になって成果を出すために必要な能力を体得するための教育カリキュラム、副院長には副院長用の教育カリキュラム、院長には院長用の教育カリキュラムといったものです。

 みなさんもお分かりのように、ここでいう教育カリキュラムは、一般的な知識や技術を広げるためのものではなく、あくまで各ポジションで必要な能力を体得するための逆算発想で構成されているものです。

 評価制度を入れることで目指すべき成長が明確になり、その成長を実現するための教育方法も整備していけば、人材育成が促進されるのがご理解いただけることでしょう。

 

 

(3)成果と賃金を連動させる

 評価(賃金)制度の導入では、どこまでかんばったらいくら給料がもらえるかという点を定めることが重要になります。これがわかれば、従業員は自分のがんばりに対して給料を計算し始めます。その結果、たとえば、「月給○○万円をもらいたいから、○年までに院長になろう」というように成長意欲が湧いてきます。

 ボーナスについても同様です。ボーナスを誰を支払うというのであれば、その根拠も明示するほうがいいでしょう。それのほうが、従業員としても努力のしがいがあり、結果としてそれが成長を一段と加速させることにつながります。

 従業員から、給与に関してよく出てくる不満というのは、何をしたらいくらもらえるか、という点が明確になっていないということです。これまでの整骨院業界では、経営者の個人的な感覚で「なんとなく」給料を決めていた面がありましたが、今後はそれでは人は動きません。

 

■最後に

 

 さて、ここまでで評価制度の導入が人材育成に貢献することがおわかりになったと思います。人材育成を進める場合には、人材育成だけを単独で考えるのではなく、評価制度と関連付けることで、より効率的に、包括的に取り組むことができます。逆に、評価制度を導入するのであれば、単に評価項目を機械的に決めるというのではなく、実際に現場のスタッフがどのように成長してほしいかを念頭に置いて作成していくほうがよいでしょう。

 人を雇用して整骨院経営を続けていくのであれば、人材育成と評価制度導入は避けては通れないテーマです。

評価制度を導入することで、人材育成をしていきたい経営者様は、一度ご相談下さい。

 

無料メルマガ

無料経営相談


コンサルティングメニュー一覧へ戻る